トヨタ自動車が誇る人気ミニバン「ヴォクシー」。そのヴォクシーが、待望のマイナーチェンジ(一部改良)を施され、一段と魅力的なモデルとして市場に2025年10月に予定しています。
多くのファンが期待を寄せていた特別仕様車「S-Z 煌(きらめき)」の追加は、残念ながら今回の改良では見送られる見込みですが、それを補って余りあるほどの多岐にわたる進化が予定されています。本記事では、その詳細について、エクステリアやインテリアのデザイン、パワートレインの性能、燃費効率、先進安全装備、そして気になる価格設定に至るまで、現在までに明らかになっている最新情報を基に深く掘り下げて解説してまいります。なお、この改良は兄弟車である「ノア」においても同様に実施されることが告知されており、ミニバン市場の動向から目が離せません。
画像引用元 : トヨタ公式サイト
新型ヴォクシー 注目の変更点総まとめ
今回の新型ヴォクシーにおけるマイナーチェンジでは、ユーザーから寄せられた多くの要望を真摯に受け止め、装備の充実化とデザインのさらなる洗練が図られています。注目すべき変更点は多岐にわたりますが、特に重要なポイントをご紹介します。

人気グレード「S-Z」の装備が大幅進化

最上位グレードである「S-Z」においては、標準装備が格段に拡充される点が大きな魅力です。具体的には、大型で視認性に優れ、かつ操作も直感的に行える10.5インチのディスプレイオーディオPlusが新たに搭載されます。これにより、ナビゲーションやエンターテインメント機能がより快適に利用できるようになるでしょう。さらに、安全運転支援システムとして、車線変更時の後方確認をアシストするブラインドスポットモニター(BSM)や、高速道路の料金所をスムーズに通過できるETC2.0ユニットが標準で備わることになり、ドライバーの負担軽減と安全性の向上が一層期待されます。
新色「プラチナホワイトパールマイカ」登場とエンブレム刷新
ボディカラーのラインナップにも新たな風が吹き込まれます。従来のホワイトパールクリスタルシャインに替わり、より深みのある輝きと高級感を湛えたプラチナホワイトパールマイカが新たに設定されます。この新色は、光の当たり方によって陰影が美しく変化し、ヴォクシーのスタイリッシュでアグレッシブなフォルムを一層際立たせることでしょう。また、ハイブリッドモデルにおいては、フロントのトヨタエンブレムやリアのハイブリッドシナジードライブエンブレムが、トヨタの最新世代のデザインへと刷新され、より先進的でモダンな印象を強調します。
威風堂々!さらに磨かれたエクステリアデザイン
ヴォクシーならではの精悍でアグレッシブなスタイルは、今回のマイナーチェンジでさらに進化を遂げる見込みです。細部にわたりデザインが見直され、所有する喜びを満たしてくれることでしょう。

フロントマスクの迫力向上と洗練されたディテール
エクステリアデザインの核心とも言えるフロントセクションでは、ロアグリルがより大型化され、低重心でワイドなスタンスを強調し、圧倒的な迫力と存在感を増しています。ヘッドライトのデザインも、よりシャープで切れ長の形状へとリファインされ、先進性を感じさせる鋭い眼差しを形成します。リアデザインにおいては、スクエアな造形を基調としつつ、細部の作り込みによって安定感と力強さを巧みに表現しています。
利便性を高める世界初「フリーストップバックドア」
特筆すべき機能として、世界初採用となるフリーストップバックドアが挙げられます。これは、バックドアを開閉する際に、任意の角度でドアを保持できる画期的な機構です。狭い駐車スペースや、後ろに壁があるような状況でも、荷物の出し入れが格段にしやすくなり、日常の利便性を大きく向上させることでしょう。
質感と機能性を両立したインテリア空間
新型ヴォクシーのインテリア空間もまた、今回の改良における重要な進化ポイントです。快適性はもちろんのこと、使い勝手や先進性も追求されています。
進化したディスプレイオーディオとコネクティビティ

全グレードでApple CarPlayおよびAndroid Autoに対応した8インチのディスプレイオーディオが標準装備となり、お手持ちのスマートフォンとの連携がよりシームレスかつ直感的に行えるようになります。オプションとしては、前述のS-Zグレードに標準装備される10.5インチディスプレイオーディオや、家族や友人とのドライブをより楽しくする車内Wi-Fi機能、さらにはスマートフォンを車両のキーとして使用できるデジタルキーなども用意され、オーナーの多様なライフスタイルに合わせたカスタマイズが可能です。
快適性を高める室内空間とシートアレンジ
室内空間そのものも、細部にわたり見直され、拡大が図られています。特に2列目シートにはロングスライド機構が備わることで、乗員はゆったりと足を伸ばしてくつろぐことができ、また、荷室スペースを柔軟に拡大することも可能となり、乗員の快適性と積載性が大幅に向上します。「S-Z」グレードでは、オプションとして「快適パッケージHi」が設定され、これを選択すると、スイッチ一つで開閉可能なパワーバックドアや、リラックス効果の高いオットマン、そして寒い日にも嬉しいシートヒーター機能が2列目シートに装備され、後席の快適性が格段に高まります。
パワフル&エコノミー!パワートレインと燃費性能
新型ヴォクシーの心臓部であるパワートレインに関しては、現行モデルで高い評価を得ている高効率なユニットが引き続き搭載される見込みです。日々の運転から長距離ドライブまで、ストレスのない走りと優れた経済性を提供します。
信頼の2.0Lガソリンエンジンと1.8Lハイブリッドシステム

ガソリンモデルには、ダイレクト感のある走りと優れた燃費性能を両立する2.0リッター直列4気筒ダイナミックフォースエンジンが採用されます。このエンジンは、最大熱効率40%(記事原文は41%)を達成しており、力強い加速フィールと効率的な燃料消費を実現します。一方、ハイブリッドモデルには、熟成された1.8リッターエンジンをベースとしたトヨタ自慢のハイブリッドシステム(THS II)が搭載されます。モーターアシストによるスムーズで静かな加速と、さらなる燃費性能の向上が図られており、環境性能と動力性能を高次元でバランスさせています。
クラストップレベルの低燃費を実現
具体的な燃費数値としては、WLTCモードにおいて、ガソリン車で15.0km/L、ハイブリッド車のFF(前輪駆動)モデルで23.6km/L、そしてE-Four(電気式4WDシステム)を搭載したハイブリッド4WDモデルで22.0km/Lという、クラストップレベルの優れた数値を達成しています。これにより、日々の燃料コストを抑え、家計にも優しいミニバンとなっています。
安全・安心のドライブを支援!最新「Toyota Safety Sense」
安全性能においては、トヨタの先進予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」が全車に標準装備されます。これにより、あらゆる運転シーンでドライバーと同乗者の安全・安心を確保するためのサポートが提供されます。
先進機能でドライバーを多角的にサポート
パッケージには、衝突被害軽減ブレーキであるプリクラッシュセーフティ、車線逸脱を抑制するレーントレーシングアシスト(LTA)、前方車両との車間距離を維持しながら追従走行するレーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)といった基本的な機能に加え、さらに高度な運転支援技術も含まれます。ドライバーの運転操作を先読みし、ステアリングやブレーキ操作をさりげなくサポートするプロアクティブドライビングアシスト(PDA)や、高速道路などの自動車専用道での渋滞時に、ステアリングから手を放すハンズオフ運転が可能となるアドバンストドライブ(渋滞時支援)、さらには駐車操作が苦手な方でも安心の、高度な駐車支援システムであるアドバンストパーク(リモート機能付き)など、先進的な機能が満載です。
グレード構成と予想価格帯
新型ヴォクシーのグレード構成は、基本的に「S-G」と「S-Z」の2種類が展開される予定です。それぞれのグレードにガソリンモデルとハイブリッドモデルが設定され、乗車定員も7人乗りと8人乗り(S-Gグレードのみ)が用意されるため、家族構成や使用目的に応じて最適な一台を選ぶことができるでしょう。
選べる「S-G」と「S-Z」グレード、そして価格改定の動向
そして、多くの消費者が最も関心を寄せる価格設定ですが、近年の世界的な原材料価格の高騰や部品供給の状況などを総合的に鑑み、一部価格が見直されることがアナウンスされています。具体的な価格帯としては、消費税10%込みで3,100,000円から4,060,000円の範囲で設定される見込みであり、一部報道によれば、現行モデルから10万円程度の価格改定が行われる可能性があるとも伝えられています。詳細なグレード別の価格については、今後のトヨタからの正式発表を待つ必要があります。ガソリンモデルの「S-G」7人乗り2WDが3,090,000円から、ハイブリッドモデルの最上位グレードとなる「S-Z」E-Four(4WD)が3,960,000円といった具体的な価格情報も一部で報じられていますが、これもあくまで現時点での予測となります。
ヴォクシーの歴史と新型への期待
ヴォクシーは、2001年の初代モデルの登場以来、常に時代のニーズとファミリー層の期待を的確に捉え、トヨタのミニバンラインナップにおいて確固たる地位を築き上げてきました。そのアグレッシブでスタイリッシュなデザインと、使い勝手の良い室内空間、そして信頼性の高い走行性能は、多くのユーザーから高い支持を得ています。現行型となる90系は2022年1月に市場デビューを果たし、トヨタの新世代プラットフォームであるTNGA(GA-C)の採用による走行性能の大幅な向上や、より先進的で洗練された内外装デザイン、そして多彩なシートアレンジが可能な広々とした室内空間によって、その人気を不動のものとしました。今回のマイナーチェンジは、その完成度をさらに高め、市場における競争力を一層強化するものとなることは間違いありません。特に3ナンバー専用ボディとなったことによる堂々とした佇まいも、ユーザーの所有満足度を一層高めています。
トヨタ 新型ヴォクシー マイナーチェンジ(2025年予定)情報まとめ
■ 概要・発売時期
- トヨタの人気ミニバン「ヴォクシー」が2025年にマイナーチェンジ(一部改良)を実施予定。
- 当初2024年予定から延期され、新発売時期は2025年7月または10月との予測(正式発表待ち)。
- 人気の特別仕様車「S-Z 煌(きらめき)」の今回の追加は見送られる見込み。
- 兄弟車である「ノア」も同時期に一部改良を実施予定。
■ 主な変更点・装備
- S-Zグレードの標準装備拡充:
- 10.5インチのディスプレイオーディオPlusを搭載。
- ブラインドスポットモニター(BSM)を標準装備。
- ETC2.0ユニットを標準装備。
- ボディカラー:
- 新色「プラチナホワイトパールマイカ」を新たに設定。
- 従来の「ホワイトパールクリスタルシャイン」は廃止。
- エンブレム:
- ハイブリッドモデルのエンブレムデザインをトヨタの最新世代のものに刷新。
■ グレード構成
- 「S-G」と「S-Z」の2グレードを基本に展開。
- 各グレードにガソリンモデルとハイブリッドモデルを設定。
- 乗車定員は7人乗りと8人乗り(S-Gグレードのみ)を用意。
■ 価格
- 予想価格帯:310万円~406万円(消費税10%込み)。
- 原材料価格の高騰などにより、現行モデルから10万円程度の価格改定が行われる可能性あり。
- (参考情報)ガソリンモデル「S-G」7人乗り2WD:309万円~、ハイブリッドモデル「S-Z」E-Four:396万円~などの予測も一部あり(正式発表待ち)。
編集部から一言
総括すると、2025年に予定されている新型ヴォクシーのマイナーチェンジは、エクステリアデザインのさらなる洗練、インテリアの質感と利便性の向上、先進安全装備の拡充、そして一部グレードにおける標準装備の強化など、多岐にわたる改良が施されることにより、その商品力に一層の磨きがかかることは確実です。発売時期や価格の詳細については、今後のトヨタからの公式発表を注意深く見守る必要がありますが、ミドルサイズミニバン市場において、ヴォクシーが引き続き強い存在感を放ち続けることは間違いないでしょう。購入を検討されている方々にとっては、これらの最新情報が、より満足のいくクルマ選びの一助となることを願ってやみません。兄弟車であるノアの動向と併せて、今後の情報更新にもぜひご注目ください。
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