【2025年復活】新型ホンダ・プレリュードの全貌!ハイブリッドスペシャリティクーペの価格、スペック、発売日を徹底解説

Honda Prelude

2023年10月、ジャパンモビリティショーの会場に衝撃が走った。ホンダのプレスカンファレンスの最後にサプライズで公開された一台のコンセプトカー、その名は「PRELUDE Concept(プレリュード コンセプト)」。1978年の初代登場以来、デートカーの代名詞として一世を風靡し、多くのクルマ好きの心にその名を刻み込んできた伝説のクーペが、2001年の5代目生産終了から実に24年以上の時を経て、現代に蘇ることを高らかに宣言した瞬間だった。そして今、コンセプトカーのベールを脱ぎ、市販モデルとしての具体的な情報が明らかになりつつある。

2025年9月と噂される正式発表を前に、我々の前に姿を現そうとしている新型プレリュードは、単なるノスタルジーの産物ではない。電動化が加速する現代において、ホンダが導き出した「操る喜び」の新たな答え、それが次世代の電動スペシャリティクーペ、新型プレリュードなのである。本記事では、現在までに判明しているデザイン、パワートレイン、プラットフォーム、そして気になる価格や発売時期、さらにはライバル車種との比較に至るまで、その全貌を徹底的に掘り下げていく。なぜ今、プレリュードは復活するのか。そして我々をどのような未来へ誘うのか。その答えを探る旅に、共に出かけようではないか。

目次

時代を超えて心を掴む、流麗かつ力強いエクステリアデザインの深化

Honda Prelude
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新型プレリュードのデザインは、まさに伝統と革新の融合体と言えるだろう。そのスタイリングは、かつてのプレリュードが持っていた流麗でスペシャルティな雰囲気を色濃く受け継ぎながら、現代のデザイントレンドと空力性能を見事に昇華させている。まず目を引くのは、その低くワイドなスタンスだ。ボンネットは極限まで低く抑えられ、地面に吸い付くような安定感を演出。そこからフロントノーズ先端をシャープに突き出すことで、スポーツカーらしい躍動感を強調している。薄型化されたシャープなヘッドライトは、その上部を横一文字に貫くLEDライトバーによって結ばれ、先進的かつ精悍なフロントマスクを形成。このデザインは、夜間においても一目で新型プレリュードとわかる強烈なアイデンティティを放つだろう。サイドビューに目を移せば、滑らかで無駄のないキャラクターラインが、フロントからリアへと美しく流れ、クーペならではのエレガントなシルエットを描き出す。ボディサイズは歴代モデルよりも大型化され、全長4,300mm台、全幅は1,880mmにも及ぶと予想されている。この堂々たる体躯は、かつての軽快なデートカーというイメージを覆し、本格的なスポーツクーペとしての存在感を主張する。特に全幅1,880mmという数値は、ホンダのピュアスポーツモデルであるシビックタイプRの1,890mmに匹敵するものであり、新型プレリュードが走りに対して並々ならぬこだわりを持って開発されたことの証左と言える。リアセクションもまた、フロントと同様に横一文字のテールランプが採用され、ワイド感を強調するとともに、モダンで洗練された印象を与える。オプションとして設定されるテールゲートスポイラーは、開発者曰く「空力効果はあまり狙っていない」ファッション的なアイテムとのことだが、これがまた、かつてのプレリュードが持っていた「洒落っ気」を思い出させ、ファンの心をくすぐるニクい演出だ。単なる速さだけではない、所有する喜び、見る喜びをも満たしてくれる、まさに現代のスペシャリティクーペにふさわしいデザインがここにある。

「操る喜び」と「上質な快適性」が同居する革新的インテリア

Honda Prelude
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新型プレリュードのインテリアは、エクステリア以上に「運転する楽しさ」と「日常の快適性」という、相反する要素を高次元で両立させるという明確な意志が貫かれている。ドアを開け、運転席に乗り込むと、まず気づくのはその開放的な視界だ。インパネの上面は水平基調でフラットにデザインされており、圧迫感がなく、前方の状況を極めてクリアに把握することができる。さらに、低く抑えられたボンネットフードが視界の端に入るため、車幅感覚や車両先端の距離感を掴みやすい。これは、タイトなワインディングロードを攻める時も、都会の狭い路地を通り抜ける時も、ドライバーに大きな安心感と自信を与えてくれるだろう。着座位置は、一般的なスポーツカーのように極端に低くはなく、適度な高さが保たれている。これにより、スポーツカー特有の乗り降りのしにくさが解消され、日常的な使用におけるストレスが大幅に軽減されている。しかし、ひとたびシートに身を委ねれば、その設計思想が非凡なものであることに気づかされる。運転席シートは、コーナリング時にも身体をしっかりと支えるサポート性を重視した形状となっており、ドライバーとクルマとの一体感を高める。一方で、助手席シートはリラックスできる座り心地を優先した設計になっており、ロングドライブでも同乗者が疲れにくいよう配慮されている。この運転席と助手席で異なるシート造りは、まさに「走るための席」と「寛ぐための席」を明確に分けるという、ホンダのユニークな思想の表れだ。

Honda Prelude
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メーターパネルには、10.25インチのフル液晶デジタルメーターが採用され、走行モードに応じて表示が切り替わるなど、視覚的にもドライビングの昂ぶりを演出する。センターコンソールには大型のインフォテインメントシステムが鎮座し、ワイヤレスのApple CarPlayとAndroid Autoに対応。スマートフォンとの連携もスムーズだ。さらに、BOSEプレミアムサウンドシステムや、開放的な室内空間を演出する大型ムーンルーフも用意され、移動時間を上質なエンターテインメント空間へと変貌させる。後席スペースについては、クーペという性格上、頭上と足元の空間はタイトであることは否めない。しかし、開発者のコメントによれば「大人が短時間、片道15分程度の移動であれば問題ない」とのことであり、いざという時のためのエマージェンシーシートとしての機能は十分に果たせるだろう。全体として、新型プレリュードのインテリアは、ドライバーが運転に集中できる環境を最優先に構築しつつ、同乗者への配慮や現代的な快適装備も一切妥協しないという、ホンダの真摯なクルマづくりへの姿勢が凝縮された空間となっている。

Honda Prelude
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心臓部に宿るは次世代の魂。進化したハイブリッド「e:HEV」

新型プレリュードの心臓部に搭載されるのは、ホンダが誇る先進の2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」だ。しかし、多くの人が「ハイブリッド」という言葉から連想するような、燃費最優先のエコカーのそれとは一線を画す。新型プレリュードに搭載されるe:HEVは、「非日常的なクルマの楽しさ、操る喜び」を最大限に表現するために専用開発された、まったく新しいスポーツハイブリッドシステムなのである。その根幹を成すのは、2.0Lの直列4気筒エンジンと、駆動用と発電用の2つの強力なモーターだ。基本的にはエンジンを発電に徹させ、その電力でモーターを駆動して走行するシリーズハイブリッド方式を主体としながら、高速巡航時などエンジンの方が効率が良い領域では、エンジンが直接タイヤを駆動するモードに切り替わる。この緻密な制御により、あらゆる速度域で最も効率的かつパワフルな走りを提供する。予想されるシステム最高出力は200馬力、最大トルクは315Nmに達すると見られており、これはシビックのe:HEVをベースとしながらも、よりパワフルな仕様にチューニングされていることを意味する。モーター駆動ならではの、アクセルを踏み込んだ瞬間から最大トルクが立ち上がるリニアで力強い加速感は、従来のガソリンエンジン車では味わえない新感覚のドライビング体験をもたらすだろう。そして、新型プレリュードのe:HEVを特別なものにしている最大の要素が、パドルシフトと連動する「S+シフト」の存在だ。スポーツモードを選択時にこの機能を使うと、ドライバーはマニュアル車のようにシフト操作を擬似的に楽しむことができる。シフトダウン(減速側のパドルを操作)すれば、エンジン回転数が「ブォン!」と高まり、同時にモーターによる回生ブレーキの減速感が強まる。これは、あたかもエンジンブレーキをかけたかのような感覚を再現する演出であり、ドライバーにクルマを積極的に操っているという実感を与える。これは単なるギミックではない。電動化時代における「人馬一体」を、ホンダがいかに真剣に追求しているかの証である。燃費性能に優れているのはもちろんのこと、それ以上に、アクセルやブレーキ、そしてステアリング操作に対してクルマがダイレクトに、そして官能的に応えてくれる。これこそが、新型プレリュードが目指した新時代の「操る喜び」の核心なのだ。

シビックタイプR譲りの血統。卓越した走りを生むシャシー性能

新型プレリュードの走りの実力を語る上で、その土台となるプラットフォームの存在は欠かせない。驚くべきことに、そのシャシーはホンダの世界的なベンチマークであるシビックをベースとしながら、その中でも究極のスポーツモデルとして君臨する「シビックタイプR」と極めて高い共通性を持っているという。これは、新型プレリュードが単なるスタイリッシュなクーペではなく、本物のスポーツカーとしての資質を秘めていることを物語っている。まず、そのワイドなトレッドがもたらす安定感は絶大だ。前述の通り、全幅1,880mmというディメンションは、コーナリング時における圧倒的な接地性とスタビリティを約束する。しかし、新型プレリュードの真骨頂は、その安定性の中に秘められた俊敏性にある。シビックのホイールベースが2,735mmであるのに対し、新型プレリュードはそれを130mmも短い2,605mmに設定している。このショートホイールベース化は、ステアリング操作に対するクルマの応答性を劇的に高め、まるで手足のように動かせる軽快でキビキビとしたハンドリングを実現する。ドライバーがステアリングを切り込めば、ノーズがスッとインを向き、意のままにコーナーを駆け抜けていく。この感覚は、まさにライトウェイトスポーツカーを彷彿とさせるものだろう。さらに、足回りには走行モードに応じて減衰力をリアルタイムで変化させる「アダプティブダンパーシステム」が装着されている。市街地を快適に流すシーンではしなやかに路面の凹凸をいなし、ワインディングでスポーツ走行を楽しむ際には瞬時に減衰力を高めてロールを抑え込み、タイヤのグリップを最大限に引き出す。この先進的なサスペンションシステムと、高剛性化されたボディ、そして緻密に計算されたジオメトリー設定が相まることで、俊敏でありながらも懐の深い、コントローラブルな走りを実現しているのだ。シビックタイプRという、FF(前輪駆動)最強の称号を欲しいままにしてきたモデルから受け継いだDNAは、新型プレリュードを、ただ速いだけのクルマではなく、ドライバーとの対話をとことん楽しめる、真のドライビングマシンへと昇華させているのである。

600万円超えは確実か?価格と販売戦略から見えるプレリュードの立ち位置

さて、多くのクルマ好きが最も気になっているであろう新型プレリュードの価格と、その販売戦略について考察していこう。様々な情報筋からの話を総合すると、その価格は決して安価なものにはならないようだ。具体的な予想価格として、通常モデルが617万9,800円、そしてオンラインストア限定で販売される特別仕様車「PRELUDE Honda ON Limited Edition」が654万円という数字が囁かれている。この価格帯は、まさに日産のフェアレディZやトヨタのGRスープラといった、国産ピュアスポーツカーのど真ん中に位置する。ハイブリッドシステムという複雑な機構を搭載していることを考えれば、この価格設定も十分に納得のいくものと言えるだろう。しかし、ここで注意しなければならないのが、その販売戦略だ。新型プレリュードは、グローバルモデルとして主に北米と欧州市場での販売がメインになると見られている。日本国内での販売台数は、生産総数のわずか15%程度に留まるという情報もあり、これは極めて少ない台数だ。国内のホンダディーラー1店舗あたりに割り当てられる台数は、当初1台以下になる可能性すらあるという。そうなれば、購入希望者が殺到し、抽選販売や、長年ホンダ車を乗り継いできた既存顧客への優先的な案内といった、限定的な販売方法が取られることは必至だ。実際に、発売のタイミングと予想される2025年9月には、ホンダのオンラインストアがリニューアルされ、そこで先着順での受付が開始されるのではないかという観測も出ている。この希少性は、新型プレリュードの価値をさらに高める要因となるだろう。単にお金を出せば買えるというクルマではなく、手に入れること自体が一種のステータスとなる。これは、かつてのスペシャリティカーが持っていた特別な存在感を、現代的な手法で再現しようというホンダの巧みな戦略なのかもしれない。購入を本気で検討しているのであれば、公式発表のアナウンスを見逃さないよう、常にアンテナを高く張っておく必要がありそうだ。

宿命のライバル対決!フェアレディZ、GRスープラとどう戦うのか

新型プレリュードが投入される600万円台のスポーツクーペ市場は、強力なライバルがひしめく激戦区だ。その筆頭は、言わずと知れた日本のスポーツカーのアイコン、日産「フェアレディZ」と、BMWとの共同開発によって復活を遂げたトヨタ「GRスープラ」だろう。これらのモデルに対して、新型プレリュードはどのように戦っていくのか。それぞれの個性を比較し、プレリュードならではの魅力を探ってみよう。

まず、日産フェアレディZは、伝統的なFR(後輪駆動)レイアウトに、405馬力を発生する3.0L V6ツインターボエンジンを搭載した、古き良きスポーツカーの血統を色濃く受け継ぐモデルだ。その魅力は、なんといっても大排気量FRターボならではの豪快なパワーフィールと、意のままにテールを操る楽しさにある。デザインもまた、歴代Zへのオマージュに満ちたロングノーズ・ショートデッキスタイルであり、ノスタルジックな雰囲気がファンにはたまらない。

一方のトヨタGRスープラは、BMW製の3.0L直列6気筒ターボエンジン(387馬力)を搭載するFRスポーツだ。こちらは、BMW譲りの滑らかで官能的なエンジンフィールと、ショートホイールベースによる極めて俊敏なハンドリングが持ち味。ピュアな運動性能を突き詰めた、ストイックなまでに走りに特化したモデルと言える。

これら2台の純ガソリンエンジン・後輪駆動のピュアスポーツに対し、新型プレリュードは「e:HEV」を搭載したFF(前輪駆動)ベースのハイブリッドクーペという、全く異なるアプローチで勝負を挑む。最高出力ではZやスープラに及ばないかもしれないが、モーター駆動による瞬発力とリニアな加速感、そしてFFならではの安定したコーナリング性能は、プレリュード独自の武器となる。また、日常域での圧倒的な静粛性や燃費性能は、毎日でも乗りたいと思わせる快適性をもたらし、週末だけのスペシャルなクルマではなく、日常に溶け込むパートナーとしての資質も兼ね備えている。

デザイン面においても、古典的なスポーツカースタイルを継承するZやスープラに対し、プレリュードはよりモダンでクリーン、そしてインテリジェントな雰囲気を纏う。これは、ターゲットとするユーザー層の違いをも示唆しているだろう。血の気の多い走りを求める層だけでなく、スマートで上質なライフスタイルの中に、クルマを操る喜びを見出したいと考える、より成熟した大人たちにこそ、新型プレリュードは響くのかもしれない。パワーや速さといった単一の価値基準で測るのではなく、「新時代のスペシャリティとは何か」という問いに対する、ホンダならではの独創的な答え。それこそが、ライバルたちに対する新型プレリュード最大の強みとなるだろう。

まとめ:伝説は再び、新たな時代へ。プレリュードが示す未来

24年以上の沈黙を破り、我々の前に再びその姿を現す新型プレリュード。それは、単なる過去の栄光の再現ではない。電動化という大きな変革の波の中で、ホンダが導き出した「操る喜び」の未来形だ。流麗で知的なスタイリング、ドライバーとクルマの一体感を追求したインテリア、そしてエコとスポーツを見事に両立させた革新のハイブリッドパワートレイン「e:HEV」。その全てが、かつてのスペシャリティクーペの概念を現代的に再定義し、新たな価値を創造しようという強い意志に満ちている。

フェアレディZやGRスープラといった強力なライバルが伝統的なスポーツカーの価値を追求する中で、プレリュードはハイブリッドという新たな武器を手に、独自の道を切り拓こうとしている。それは、速さだけがスポーツカーの魅力ではない、というメッセージでもある。日常の快適性と非日常の高揚感をシームレスに繋ぎ、所有する喜び、見る喜び、そして操る喜びを、現代の技術で満たしてくれる。

希少性の高い販売戦略も相まって、新型プレリュードは、手に入れること自体が特別な体験となる、真のスペシャリティカーとなるだろう。2025年、伝説は再び、新たな時代の幕開けを告げる。ホンダが放つこの意欲作が、日本の、そして世界の自動車市場にどのような新風を吹き込むのか。その歴史的瞬間に立ち会える日を、今はただ、心待ちにしたい。

https://global.honda/jp/news/2025/4250731.html

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この記事を書いた人

IT業界でのキャリアを経て独立し、自動車関連ビジネスの立ち上げにも関わってきました。その経験から得た自動車に関する深い知識や、実際に多くの車種に試乗し、整備にも携わってきた経験を基に、お車選びに迷われている方々へ、判断の一助となるような情報発信を心掛けています。

これまで乗り継いできた愛車は、プリウス、アルファード、ハリアーといった実用性と快適性に優れた国産の人気モデルが中心です。

現在は、愛犬とのドライブが日々のリフレッシュになっており、週末には様々な車の試乗を重ねることが趣味の一つです。これまでに試乗した車の数は、数百台にのぼります。

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