三菱自動車は、フルモデルチェンジした新型クロスカントリーSUV「パジェロ」を、2026年10月19日にタイで発売しました。世界で最初の発売で、日本とオーストラリアでは2026年12月中旬から販売が始まる予定です。日本ではすでに10月1日から予約注文の受け付けが始まっています。
新型パジェロは、三菱自動車ブランドを象徴する新世代のフラッグシップSUV。専用開発の2.4Lクリーンディーゼルに新開発の8速AT、三菱独自の四輪制御技術「S-AWC」を組み合わせ、3列7人乗りの室内を備えています。この記事では、新型パジェロの特徴と、日本発売に向けて押さえておきたいポイントを解説します。

新型パジェロの概要
| 車名 | 三菱 パジェロ |
|---|---|
| 世界初披露 | 2026年9月2日 |
| タイでの発売 | 2026年10月19日 |
| 日本での発売 | 2026年12月中旬から販売開始予定(予約注文は10月1日から受付中) |
| 生産 | タイ・レムチャバン工場(ミツビシ・モーターズ・タイランド) |
| エンジン | 2.4L クリーンディーゼル(シングルVGターボ) |
| トランスミッション | スポーツモード付き8速AT |
| 乗車定員 | 3列7名 |
| 日本での価格 | 未発表 |
タイから世界へ。約100の国と地域に展開
新型パジェロは、タイ東部チョンブリ県にあるミツビシ・モーターズ・タイランドのレムチャバン工場で生産されます。2026年度はタイ国内に加えてオーストラリアと日本へ出荷し、来年度からは中東や中南米など、世界約100の国と地域へ順次展開していく計画です。
タイ市場では、最上位クラスのクロスカントリーSUVという位置づけです。三菱自動車の岸浦恵介 代表執行役社長兼COOは、タイを重要な市場であると同時に、生産・輸出の中核拠点だと説明。タイから世界の顧客へ魅力ある商品を届けていく考えを示しています。
パジェロとはどんなクルマ?
パジェロは1982年に初代が登場した、三菱自動車を代表するクロスカントリーSUVです。初代から4代目までの累計生産台数は329万台を超え、170以上の国と地域で販売されてきました。日本では1990年代のRVブームをけん引したモデルのひとつとして、多くの人に知られています。
過酷なラリーでの活躍もパジェロの代名詞です。1998年のダカールラリーでは、パジェロエボリューションが総合優勝を果たしています。新型パジェロは、こうした歴史を受け継ぎながら、新しい時代のフラッグシップとして生まれ変わりました。
デザイン:コンセプトは「グランドカリスマ」

デザインコンセプトは「グランドカリスマ -泰然自若-」。水平基調のスクエアなプロポーションに、T字型のヘッドライトや六角形(ヘキサゴン)をモチーフにしたデザインを組み合わせています。どっしりと落ち着いた存在感は、まさにフラッグシップSUVにふさわしい姿です。
これまでのパジェロが大切にしてきた「悪路走破性・信頼性」「快適性と扱いやすさ」に、新たに「上質さ」を加えたのが新型の大きなテーマです。
ボディサイズ
| 全長×全幅×全高 | 4,920×1,925×1,910mm |
|---|---|
| ホイールベース | 2,870mm |
| トレッド(前後) | 1,630mm |
| 最低地上高 | 230mm |
※20インチタイヤ装着車の数値。
パワートレインと4WD:本格派の走破性

エンジンは、新型パジェロのために専用開発した2.4Lのクリーンディーゼル(シングルVGターボ)です。最大トルクは480N・m(一部仕様は470N・m)と力強く、新開発のスポーツモード付き8速ATを組み合わせています。
S-AWCとスーパーセレクト4WD-Ⅱ
四輪駆動システムには、三菱独自の車両運動統合制御システム「S-AWC」を採用。左右の駆動力を制御するAYC、トラクションとブレーキを制御するASTC、ABSを統合して制御し、どんな路面でも思い通りに走れることを目指しています。
さらに、駆動方式を切り替えられる「スーパーセレクト4WD-Ⅱ(SS4-Ⅱ)」を搭載。2H・4H・4HLc・4LLcの4つのモードから選べます。ドライブモードは、NORMAL、ECO、GRAVEL、SNOW、MUD、SAND、ROCKの7種類です。
ラダーフレームと新開発のサスペンション
車体には高剛性のラダーフレームを採用しました。サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン式、リヤが新開発の5リンク式リジッドです。ブレーキには18インチの大径ローターと電動ブースターを採用しています。悪路での強さと、舗装路での快適な乗り心地を両立させる構成です。
なぜラダーフレームなのか
ラダーフレームは、はしご(ラダー)のような形の頑丈な骨格の上にボディを載せる構造です。多くの乗用車やSUVが採用している、ボディと骨格を一体にした「モノコック構造」に比べると重くなりがちですが、悪路で車体に大きな力がかかっても変形しにくく、耐久性に優れています。岩場や深い轍のような過酷な道を走るクロスカントリーSUVにとって、信頼性を支える大切な仕組みです。
クリーンディーゼルの魅力
ディーゼルエンジンは、低い回転から大きなトルクを出せるのが特徴です。重い車体を力強く動かせるため、坂道や悪路、荷物をたくさん積んだときでも余裕のある走りができます。燃料の軽油はガソリンより価格が安い傾向にあり、長距離をよく走る人にとってはランニングコストの面でもメリットがあります。
インテリア:14.3インチの大型ディスプレイ2枚

インテリアは、14.3インチの大型ディスプレイを2枚並べた構成です(一部仕様は12.3インチ)。歴代パジェロの3連メーターを現代風にアレンジしたマルチメーターを表示でき、パジェロらしさも感じられます。
- スマートフォン連携ディスプレイオーディオ
- コネクティッドサービス「MITSUBISHI CONNECT」
- ヤマハと共同開発したオーディオ(スピーカー12個)
- 遮音ガラスなどによる静粛性の向上

シートは3列7人乗り。家族や仲間と出かけるアウトドアにも、ゆとりを持って使えます。
安全装備:三菱初の装備も
- 衝突被害軽減ブレーキ(FCM):歩行者・自転車・二輪車を検知、交差点での支援機能付き
- 緊急車線維持支援(ELA):三菱初採用
- 前方衝突予測警報(PFCW)
- 誤発進抑制機能(EAPM)
- 前方横断車両警報(FCTA)
- 運転支援機能「マイパイロット(MI-PILOT)」
- SRSセンターエアバッグを含む8個のエアバッグ(センターエアバッグは三菱初採用)
- 前方の床下も確認できる3Dマルチアラウンドモニター
悪路で役立つ床下が見えるカメラから、日常の安全を守る運転支援まで、フラッグシップにふさわしい内容がそろっています。
日本発売に向けたポイント
予約はすでに始まっている
日本では2026年10月1日から予約注文の受け付けが始まっており、12月中旬から販売が始まる予定です。三菱自動車の本社ショールーム(東京都港区)では、日本向けの試作車(SUPER EXCEED、4WD)が先行展示されています。展示車は試作車のため、実際に販売される車両とは一部仕様が異なる場合があるとされています。
日本での価格は未発表
日本での価格やグレード構成の詳細は、まだ公式には発表されていません。購入を考えている人は、販売店で最新の情報を確認するのが確実です。
編集部の視点:新型パジェロは誰におすすめ?
本格的な4WDを求める人
ラダーフレーム、スーパーセレクト4WD-Ⅱ、最低地上高230mmと、新型パジェロは中身からして本格派のクロスカントリーSUVです。雪国に住む人や、キャンプや林道などで未舗装路を走る機会が多い人にとって、頼もしい相棒になるでしょう。
家族で使える上質なSUVを探している人
3列7人乗りの室内、大型ディスプレイ、ヤマハと共同開発したオーディオなど、快適性と上質さも大きく高められました。悪路走破性だけでなく、家族での長距離移動を快適にこなせる点も魅力です。
サイズは事前に確認を
全長4,920mm、全幅1,925mm、全高1,910mmと、ボディはかなり大柄です。自宅の駐車場や、よく使う駐車場に収まるかどうかは、予約の前に確かめておきましょう。
新型パジェロのよくある質問
Q. 日本ではいつ発売されますか?
A. 2026年12月中旬から販売が始まる予定です。予約注文は10月1日から受け付けています。
Q. 価格はいくらですか?
A. 日本での価格は未発表です。
Q. エンジンは何ですか?
A. 専用開発の2.4Lクリーンディーゼル(シングルVGターボ)で、最大トルクは480N・m(一部仕様は470N・m)です。トランスミッションは8速ATです。
Q. 何人乗りですか?
A. 3列シートの7人乗りです。
Q. 実車はどこで見られますか?
A. 三菱自動車の本社ショールームで、日本向けの試作車が先行展示されています。各地の販売会社でも先行展示会が開かれています。
Q. どこで生産されていますか?
A. タイのレムチャバン工場で生産され、日本にも輸出されます。
まとめ
三菱の新型パジェロは、2026年10月19日にタイで世界に先駆けて発売されました。2.4Lクリーンディーゼルと8速AT、S-AWCとスーパーセレクト4WD-Ⅱ、ラダーフレームによる本格的な走破性に、3列7人乗りの上質な室内を組み合わせた新世代のフラッグシップSUVです。日本では12月中旬に発売予定で、価格の発表が待たれます。
